Claude Code の教科書
第3章 どこでも使える: サーフェス入門

Claude Code on the web を使い始める

GitHubリポジトリを接続し、ブラウザやスマホからクラウド上でタスクを実行してPRとしてレビューするまでの流れ

第1部 クイックスタート0/12

この節で学ぶこと

この節では、GitHub リポジトリを接続してタスクを投げるまでの手順、クラウド上でセッションがどう進むか、差分をレビューして PR にするまでの流れがわかります。

PCを開かずクラウドVMにタスクを任せる

クラウドVMで実行
リポジトリを預ける
作業を任せる
差分をレビュー
ブラウザ・スマホで操作タブを閉じても継続PRとして受け取る複数タスクを同時実行

ネットワークの到達範囲は環境ごとに設定できる。実行の4ステップは「セッションはどう進むか」で詳しく見る

イメージでつかむ

宅配クリーニングを思い浮かべてください。服を出す時に自分でアイロンをかける必要はありません。店に預ければ、あなたが見ていない場所で作業が進み、仕上がったら受け取って確認するだけです。

宅配クリーニングに預ける

預け先を指定する

GitHub リポジトリという「預け先」を指定してタスクを投げる

見えない場所で作業が進む

Anthropic が管理するクラウド上の仮想マシンで Claude が作業を進める

仕上がりを受け取るだけ

変更はブランチとして戻ってくるので、ブラウザやスマホから差分をレビューするだけ

タスクごとに別々の仮想マシンが使われるので、複数のタスクを同時に頼んでも互いに干渉しない

預けられるのは GitHub リポジトリの中身だけ。自分のPCにしかない設定・ツール、ローカル環境に依存する作業は預けられない

公式ドキュメントの正確な要約

Claude Code on the web とは

現在は Pro・Max・Team ユーザー、および Enterprise ユーザー(premium シートまたは Chat + Claude Code シート)向けのリサーチプレビューです。claude.ai/code またはモバイルアプリからタスクを送信します。

実行はクラウド側

標準ではローカルマシンではなく、Anthropic が管理するクラウドインフラ上で実行される

GitHub が入口

GitHub リポジトリが必要。Claude はそれを隔離された仮想マシンにクローンし、変更を行い、ブランチをプッシュして返す

デバイスをまたいで続く

セッションはデバイスをまたいで維持される。ノートPCで始めたタスクを、あとでスマホからレビューできる

並列タスク

独立した複数のタスクを、それぞれ別セッション・別ブランチで同時に走らせる(ワークツリーを自分で管理しなくてよい)

ローカルに無いリポジトリ

毎回リポジトリを新しくクローンするので、事前にチェックアウトしておく必要がない

頻繁な指示出しが不要なタスク

明確なタスクを投げて他の作業をし、完了後に結果をレビューする

コードの質問・調査

ローカルにチェックアウトせずにコードベースを理解したり、機能の実装箇所を追ったりする

逆にローカルの設定・ツール・環境が必要な作業は、ローカルの Claude Code や Remote Control(公開準備中)の方が向いています。

セッションはどう進むか(4ステップ)

タスクを送信すると、次の順で進みます(Anthropic が管理するセッションの場合。自己ホスト環境ではクローン以降が組織自身のランナー上で動き、ネットワーク境界やプッシュ挙動は運用側の設定次第です)。

  1. 1

    クローンと準備

    リポジトリをVMへ。セットアップスクリプト実行

  2. 2

    ネットワーク設定

    環境のアクセスレベルで到達範囲を決定

  3. 3

    作業

    分析・変更・テスト。見守るか離れるか選べる

  4. 4

    ブランチをプッシュ

    区切りが来たらGitHubへ。差分をレビュー

プッシュ後もセッションは終わらない。PR作成も追加の修正指示も同じ会話の中で続けられる

実行方法の比較

Claude Code の挙動自体はどの実行方法でも同じです。違うのはコードがどこで動き、ローカル設定が使えるかどうかです。

Claude Code on the webRemote Control(公開準備中)ターミナル CLIデスクトップアプリ
コードの実行場所クラウドVM(標準でAnthropic管理)自分のマシン自分のマシン自分のマシン、またはクラウドVM
チャットする場所claude.ai またはモバイルアプリclaude.ai またはモバイルアプリ自分のターミナルデスクトップアプリのUI
ローカル設定の利用不可(リポジトリのみ)ローカルセッションのみ可
GitHub が必須か必須(または --cloud でローカルリポジトリを送信)不要不要クラウドセッションのみ必須
切断後も動き続けるか動き続けるターミナルを開いている間動き続けないセッションの種類による
権限モードAccept edits・Plan・AutoManual・Accept edits・Plan全モードセッションの種類による
ネットワークアクセス環境ごとに設定可能自分のマシンのネットワーク自分のマシンのネットワークセッションの種類による

Claude Code on the web では Manual と Bypass permissions は選べない。ローカルで使い慣れている人ほど見落としやすい制約

GitHub を接続する

ブラウザから接続する場合は、次の3ステップです。

  1. 1

    サインイン

    claude.ai/code にアクセスして Anthropic アカウントでサインインする

  2. 2

    GitHub App を接続

    案内に従って Claude GitHub App をインストールし、リポジトリへのアクセスを許可する(新規プロジェクトは先に空のリポジトリを作成しておく)

  3. 3

    Default 環境を確認

    接続完了時に自動作成される Default 環境は Trusted ネットワークアクセスを使い、主要なパッケージレジストリと許可済みドメインにのみ到達できる

GitHub CLI(gh)をすでに使っている場合は、ターミナルの Claude Code CLI から接続できます。/web-setup がローカルの gh トークンを読み取り、Claude アカウントに紐づけ、クラウド環境が無ければデフォルト環境も作成します。

gh auth login
/web-setup

/web-setup 実行前に、Claude Code CLI で /login を実行して claude.ai アカウントでサインインしておく必要があります(APIキーでの認証はカウントされません)。

ゼロデータ保持(ZDR)を有効にしている組織は /web-setup を含むクラウドセッション機能を利用できない

タスクを始める

claude.ai/code

リポジトリとブランチを選んでタスクを送信

権限モードは Auto・Accept edits・Plan の3つから選ぶ(Manual・Bypass permissions は無い)

  1. 1

    リポジトリとブランチを選ぶ

    リポジトリセレクターで選ぶ。複数リポジトリをまたいで1セッションで作業することも可能

  2. 2

    権限モードを選ぶ

    Auto(クラシファイアが確認の代わりにレビュー。組織が許可し選択中のモデルが対応している時のみ表示)/Accept edits(承認待ちせずに変更してブランチをプッシュ)/Plan(ファイル編集前に方針を提示し承認を待つ)の3つのみ

  3. 3

    タスクを送信する

    対象のファイルや関数を名指しして具体的に記述する。例: 「テストを直して」より「tests/test_auth.py の失敗している認証テストを直して」。エラー出力があれば貼り付ける

URLでセッションを事前入力する

claude.ai/code の URL にクエリパラメータを付けることで、プロンプト・リポジトリ・環境を事前入力できます。Issue トラッカーから直接 Claude Code を開くボタンを作る、といった連携に使えます。

パラメータ説明
prompt入力欄に事前入力するプロンプト文(別名 q も可)
prompt_urlプロンプトが長い場合に、取得元URLを指定する(クロスオリジン許可が必要。prompt 指定時は無視される)
repositories事前選択する owner/repo のカンマ区切りリスト(別名 repo も可)
environment事前選択する環境の名前またはID
https://claude.ai/code?prompt=Fix%20the%20login%20bug&repositories=acme/webapp

各値はURLエンコードする必要があります。

レビューして反復する

  1. 1

    差分を確認

    差分インジケーター(例: +42 -18)を選ぶとファイル一覧と差分が並んだ画面が開く

  2. 2

    行にコメント

    差分の任意の行を選んでコメントすると、次のメッセージ送信時にまとめてClaudeに渡される

  3. 3

    Create PR を選ぶ

    差分が問題なければ選ぶ。フルPR・下書き・GitHubの作成画面のいずれかを選べる

  4. 4

    継続して修正を依頼

    PR作成後もセッションは生き続けるので、CIの失敗ログやレビューコメントを貼り付けて続けて修正を頼める(PRを自動で見守る「Auto-fix pull requests」機能は公開準備中)

つまずきポイント

よくある誤解

ブラウザのタブを閉じればセッションも止まると思いがち

実際は

タブを閉じてもセッションは止まらない仕様。バックグラウンドで動き続け、タスクが終わると待機状態になる。止めたい時はセッションをアーカイブ(一覧から隠す)または削除する

よくある誤解

ローカルCLIの感覚で「確認モードにしよう」とManualを探してしまう

実際は

Claude Code on the web では Manual と Bypass permissions は選べない。選べるのは Auto・Accept edits・Plan の3つだけ

よくある誤解

ローカルのZDR運用と同じ感覚でクラウドセッションも使えると思ってしまう

実際は

ゼロデータ保持(ZDR)を有効にした組織では、/web-setup を含むクラウドセッション機能そのものが使えない

  • 参考(公式ではない): リポジトリが一覧に出ない時は、まず「接続しているGitHubアカウントがそのリポジトリを見られるか」を疑うと早い。Claude GitHub Appのインストール先とは別の話です

関連リンク

出典

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